マクロスF 第25話「アナタノオト」

いやぁ、圧巻。最後までアルトの物語としてはグダグダだった印象だけど、映像と音楽の奔流に、今回に限っての流れでいえばもの凄い面白さだった。これで前回までにアルトの問題にきっちりカタがついていれば・・・


何だかんだで、敵はマクロス、その中に捕われたヒロインっていう構図、ヒロインの偽りの姿としての巨大な幻影とか、そこにゴーストと来て、今更マクロスプラス大盤振る舞いで嬉しい限り。ていうか、あの数のゴーストをルカ機の配下の3機で全部何とかしちゃったのか?あの3機だけリミッター解除状態で敵ゴーストがリミッターかかってるっていうならある話か。


しかし、何と良いメドレー。これをライブで聞いたら濡れるどころか足腰立たなくなるね。やっぱりニコニコ辺りの汎百なものとは訳が違う。映像や物語展開とのマッチングの完璧さといいプロだねぇ。堪能した。



てなわけで、軽くシリーズを総括。
最終回に関しては文句無しに面白かったと言えるのだけど、中盤のつまらなさを体験してしまった後だと序盤に自分が本当に面白く感じていたのかが不安になってくる。ともすれば様々な要素にかく乱されて、本編そのものの評価として面白いとは言っていなかったのかもしれない。
ただ、やっぱり気になるのはこれまで言い続けてきた通り、まず、是とする価値観がいまいち定まらないままに不安定なままで、その中心にいたアルトに関して最後までカタが付かなかったこと。
また、物凄いスケールの大きな物語を予感させていながら、結局は狭い人間関係の中で限定された舞台において物語が進行され続けたこと。扱ってるものの内容に関係無く、時間的空間的に狭い物語が展開されてしまったこと。これには。過去シリーズのオマージュ的な見た目を多数盛り込んだことによって、それらを全て包含する物語が展開されるのだろう、とどうしても期待してしまう心理も負の方向に働いただろう。(一応、鳥の人は包含したっぽいが)
あとは、結局は人が死にまくるのに、フラグ無視とかギャグのようなことやってた物語の質のズレであったり、まぁ、色々。
もうちょっと面白くなれるんじゃないのか?と終盤は思い続けた作品だった。