BAMBOO BLADE

  • 第24話「剣と道」

毎回のことながら、前回こういう展開になるんじゃないかと思った方向性をことごとく外してきて、しかも期待外れにならないのに驚く。もっと抽象的に剣道の概念を表現する内容になるのかと思いきや、あくまで競技として、日々に根ざした剣道との関わりという方向に進んで、確かにこの作品としてはそういうカラーなんだけど、最終回間近なシリアスな展開でまとめるための一点としてそういうものを提示してるんだと思ってたものだから意外だった。そういうまとめ方をせずに、あくまでも各キャラクターの視線の位置でまとめ上げるのが倉田脚本なんだな。
というわけで外山と岩佐の展開はこの作品らしい上手い流れだな、と。ただ、あの二人の側の変化にもう少し説得力が欲しかったかな。あんまり描写を重ねると視聴者の視線をそらし続けられないていうのもあるのかもしれないけど。
コジローが前回の印象と違って無責任の色が濃くなってる感じだったけど、次回を見るにやっぱり今回の描き方はブラフになってる部分も大きかったのかな、と。あと、捨て鉢になったが故のそういう見え方というのもあるかな。

  • 第25話「剣道とそれがもたらすもの」

勝つべき展開なのはわかるのだけど、ちょっと、勝っただけ、という感じがしなくもないのが残念かな、タマちゃん対凛の方は。描写自体は非常に凝ってて引き付けられるものはあったんだけど、ミヤミヤ対キャリー(性質上違うけどユウジ対ダンも)の物語上の意味と展開の濃さがあったのが大きい。まぁ、以前の同じ組み合わせ試合の際のエピソードの濃さのバランスの逆か。何はともあれ、前回克服されたものの具体的な成果が気持ち良く描かれたのがひたすら気持ち良かった。
さてコジロー。礼美ちゃんの母親があのババアだったていうのがそろそろ生かされてくるのではないかとは思うのだけどねぇ・・・。原作にあった要素だからその後の展開に必要かどうかに関係なくとりあえず盛り込んで大きく扱っておきました、っていうような構成はしないと思うんだけどねぇ、倉田は。