ゼーガペイン 第16話「復活の戦場」

リセットの痛みも過去の自分の弱さも乗り越えたところに、これか。二段構えで来るとは・・・
このリョーコの状態には恋愛の純粋さの強調装置として色々と既視感が漂わないこともないんだけど、キツいものがある。
むしろ前半の困難を切り抜けて、感情が上昇気流に乗ったところだからこそだよな。そして、下がり切ったところで希望を見せ、今一度最後に感覚の基準値を戻して痛みを再認識させる。この作品の上手さだ。


この感情の流れとは別の流れとしてある、キョウの強さとその問題が、互いに無関係に知人から語られるプロットも良かった。その強さ故に過去のキョウは押し潰されたわけだけれど、初めてそれを認識して痛みを分かち合って戦っていける友を得た喜びと、常にそばにい続けてその問題を理解できていたのに何もできなかったシズノの悔恨の対比であったり、今回、痛みを共有することを宿命付けられてしまったリョーコだったり、様々に入り交じるのが実に面白い。


そして戦闘シーン。これまでで、出色の格好良さだった。これまでも悪いものではなかったが、これまで以上にアニメ的な動きの格好良さや、嘘の上手な付き方といったものがふんだんに盛り込まれていて、面白い!
こういう方面のサービスも忘れずに盛り込んでくれるから、この作品は好きだ。