たまゆら みっつめ:「みんなで歩けばハッピー、なので」よっつめ:「それはあの日のこと…、なので」

4本見て色々と理解。起承転結になってたことがまず一つ。それでわかりやすくなったことには、それまで色々と脇で夢とか懐かしさがテーマだと言われてもいまいち掴めなかったし、作品の主軸も見えない感じだったのが、起承転結を経ることによってだいぶ納得。無くした父親に向かい合いだした楓が、それによって自分の中の夢のような物を意識しだす、という内容は言葉で説明されていてわからなかったのが具体的に見えてきた。
どうしても空気感よりも骨組みで作品を見て楽しんでしまう自分には、これが見えるまではちょっと楽しみ切れず、どこかひと味足りないように感じられていたのがこれで十分に楽しめるようになった。正直、初回で骨組みを理解したかったという希望はあるのだけども、それは今時の過剰なスピード感に毒された性急さなのかもしれないとも思う。ま、気付いたら佐藤監督の代表作になってたARIAとか見てないから、そちらへの対応力が育成されなかったのかもなぁ。とりあえず、他人に勧めるときは短いんだから全話まとめて見るべきという姿勢が必要だな。


今回のシリーズ4本でやりたいことはわかって、それを楽しめたのはいいんだけど、やっぱりちょっとボリューム不足な感はある。かといって単純に続編を作るべきかというと難しい作品かなぁ。もう一歩、夢に向かって進んでしまうと空気感としては別物になるし、「たまゆら」というタイトルから少し外れてくるような気もする。父親の写真に写った「たまゆら」、というのが重要だと思うので。