けいおん!! 第24話「卒業式!」

やっと最終回。あれ?、これで一部に不満が出てるというのがわからない。


なるほど、結局この感傷の要因はあくまでも梓であったんだな。これまでは感傷の焦点がいまいちよく見えなくて、全体としてそういう雰囲気だったのが、今回、卒業する当人はカラッとしてるのに見送る梓がどこまでも重く抱えてるっていう描写でやっとわかった。途中の全員での同じ大学への進学確定で決定的な離散が回避されてしまって、これまで積み上げてきた別れのカタルシスへの助走が台無しになったように思えたのだけど、むしろそのカタルシスの一点に絞ったことで散漫にならず、なおかつそれ以外の部分でのけいおんらしさを保ち続けられるっていうのは正解だったのかもしれないと今となっては思う。何より、自分の見方では少なくとも第2期の梓は男性視聴者がこの世界へ入り込んで気持ち良くなるための受け皿、アバターみたいなものだから、そのある意味中心点ともいえる箇所にカタルシスが絞り込まれること、また彼女が先輩4人との別れを迎えることそのものが視聴者とこの作品との別れを象徴していて、非常に納得のいく展開だった。