けいおん! 第1話「廃部!」、第2話「楽器!」、第3話「特訓!」、第4話「合宿!」

見るつもりではあったのだけど何だか貯めてしまったのを一気に。
世間では今期最高傑作だとか、開始と同時にブルーレイ予約が殺到とか、色々を話半分に聞きつつ見てみたのだけど、何だかまたも世間との乖離を感じる結果になってしまった(^^;
面白いは面白いんだけど、そこまで賞賛されるものなのか。世間では。ん〜。


まず見始めて思ったのは、なるほど四コマ漫画原作なんだなぁということで、キャラクターが内面性よりも特徴を全面に押し出した作りになっていて、さらに進行すればするほど立ち位置が定まって記号化が進行する感じ。
さらにはそれ故に、こういう連続ストーリーとどうも相性が良くないように感じた。四コマ漫画ってひとまとまりの四コマを完結させるのが至上命題で、それらの連続による物語があるにしても各四コマ内だけで通じるインパクト付け・ディテールがしばしば登場する。四コマ漫画であれば四コマごとに意識の切り替えがあるからいいけれど、アニメとしてその区切りを取り除いてしまうとそれらはしばしば全体としての物語には冗長どころか邪魔になったりもする。だから四コマ漫画原作アニメって、サザエさんの昔かららきすたに至るまで四コマごとの仕切り直しのシーン変更を頻繁にやるものだと思うのだけど、この作品て、かなりそういうものを入れてない。原作の連続性の強さっていうのはあるのかもしれないけど、四コマ漫画って視野が狭くて、それの連続で物語を進行するにしても普通の連続性のある漫画と違ってミニマムなもののモンタージュ的に繋いで広がりを見せるしかないわけで、そうエピソードの連なりを連続した映像にしてしまうと各四コマが断絶している故に成立していた作品の広がりというものが抜け落ちてしまうことになる。
ついでに言うと、色んな問題が金持ちの権力で解決されちゃう展開にしても、四コマ漫画だからギャグとして読み飛ばせちゃう展開だと思う。四コマごとの区切りをのぞいて連続性を強めたことで、リアリティのハードルが上がってしまったためだと思うけど、どうにも引っかかりを覚えてしまった。他にも四コマ漫画ならではのエピソードはいくつか有ったように思えた。
ま、原作は完全に未読なのだけどさ。


一方で、ミニマムなエピソードとかなり近めな視点という四コマ漫画って、萌えキャラの陳列に非常に都合が良いんだなっていうのは今更納得させられた。効率性の高さを感じた。
ただ、声優にどうも安定感が無い感じがあった。かなり記号化が進行するキャラクターでありながら、豊崎以外かなり演技にブレを覚えるっていうのは、まぁリアリティの補完と思えなくもないんだけど、キャラクターというパケージにおいて狭隘物にならないのかね?