機動戦士ガンダム00 第2話「変わる世界」

がんばってリアリティを付与しようとしてるのはわかるのだけど、現代を引きずり過ぎているっていうのが根本的な足かせになっていて、24世紀という世界のリアリティ形成が上手くいってない感じ。この現代の引きずりがどうしても中学生レベルでの理論武装という感じがしてしょうがない。
300年経ったら思想だって宗教だって民族だって既存の枠組みから変質していくのが当然なんじゃないのかね。現にこの200年程度での日本人のメンタリティの変質は大きいわけで。そんな状況で、北アイルランド紛争終了と言われてもそれ以前の問題で、400年も続けてんのかよ、って部分で一気に萎える。
ついでに言うなら、海外から長期留学してくるような学生を受け入れるような、しかも非常に専門的な内容を学ぶ学校で、あの程度の授業、しかもそれとニュースを受けて当の留学生の感想がそれかいなっていうのは大衆感覚を取り込み過ぎじゃないのか?アホ学生じゃないんだからさ。・・・もしかして、あれ、アホ学生なのか?


あと、非常にカタルシスのない内容になってることに関して、これは各勢力の各重要人物を均等に描き過ぎてることが原因なんじゃないか。焦点が広く絞られ過ぎというか、核が無いんだわ。主人公(と言っていいの?あれ)たちは物語展開の都合上伏せられてる情報が多すぎて深いところに入っていけないものだから表面的な描写しか無いし、結局一番能動的で感情が見えるユニオンさんちだけが印象に残るんだな。
いっそのこと今回は主人公たちの描写を量的に控えて、そこに翻弄されて対応する行動を起こす人たちをもっと中心に据えて描いた方が良かったんじゃないかと思うし、前回にしたって、その前のグダグダ削っていきなり紛争介入のその時点から描きはじめて良かったんじゃないかと。当然描かれるべきであろうものが描けない現状でそれを描くシーンを設ける必要があるのかと思うし、カタルシスを薄める要因にもなってると思うわけだ。
前回について加えていえば、無駄に段取り踏んで半端に具体的にやったもんだから、せいでなぜあの地方を?必然性は?っていう疑問が生まれてしまったんだと思う。