アイドルマスター XENOGLOSSIA 第26話「月とペンギン」

最終回としてのまとまりはかなり良かったと思える。それだけに、ここまでの物足りなさとのギャップを感じてしまったんだよなぁ。SFガジェットの説明の言葉足りなさもあるし、出来事や感情へのスポットの当て方の不自然さとかとか・・・てか、ヌービアムが取り込まれたとか云々はいつ描かれた？

「最初のペンギン」のくだりは一瞬「？」だったのだけど、第１話の夢の中でのペンギンとの会話なんかも含めて考えていくと、春香がペンギンであると同時にインベルもペンギンな訳ね。ただ、春香が「最初のペンギン」であるという理由が、これまでの物語でいまいち示されてなかったのは残念かなぁ。
あと加えていえば、インベルが最後に男を見せるに至って、もう少し岐路となる場面でインベルの内面を見せておいても良かったんじゃないかなと思う。そこにいたる道筋をもう少し見せておけば、伊藤誠に比されるようなことは無かったと思うんだけどなぁ。

まぁともかく、かなり好きであっただけに感じる不満が大きくなってしまったというところかな、個人的には。最初に揃えられたものが要素として好きなものばかりだったがために、特に学校っぽさであったり寮であったり芸能界との掛け持ちであったりの、枠としての青春ぽさが後半になってどんどん抜けていって、過去の因縁と愛憎を中心とした背景解説が物語の中心に座るとやっぱり物足りなくなっていってしまったのは否めない。前半て恋愛、部活、勉強等々の色々な要素が物語として重ねあわせられていて、それを視聴者の記憶のライブラリーから引き出して感動を増幅させていたのに対して、後半は毛色が変わり過ぎてしまったのもあるわけで。ん〜かといって因縁話が全く必要なかったかというと違うわけで、何とかより共存して進行する内容であって欲しかったなぁ、と思うところ。その分、最終回は安心して楽しめたわけだけど、全体を通して考えてみると因縁話が完全にスルーされて終わってしまったという部分にはちょっと物足りなさも残るか。