天保異聞 妖奇士 第23話「説二十三『印旛沼古堀筋御普請』」

seemad2007-03-19

あぁ、打ち切りとはかくも無惨なものか。余韻、空気感、感情の機微というものがこれまで非常に大事にされてきたこの作品で、ここまで粗筋を追うだけ、感情を吐き出すだけのようなストーリーが展開されてしまうのか。


前回までのストーリー、特に前回の内容を直接受けての内容なのはわかるんだけど、そこからの発展がいまいち感じられない。いや、発展してるのは理解できるんだけど、描き方の問題でむしろ内容の深みが後退してる印象。せっかく動いた鳥居も、自ら妖夷になることを選んだ男も、これまで積み重なったものがついに爆発したアトルも、全ての感慨が薄い。作画の悪さ、テンポの悪さも拍車をかけてるんだろうけど、こりゃ間隔を無視した詰め込み過ぎとしか思えない。


これがあくまで終盤を何とかするための一回限りのしわ寄せとかならなぁ。どうか、打ち切りに関係無い有終の美を遂げてほしい。