ウルトラマンメビウス 第41話「思い出の先生」

こういう、時代の断絶を経て思いが伝わったり、結実したりする物語に本当に弱いんだよ・・・泣いたわ〜。
過去の作品を背景にしつつ、塚本の矢的先生=80の確信が同窓生の中にじわじわと浸透していって、皆が集まった時その思いが一気に昇華するという流れがすばらしいんだな。ディテールを追い過ぎず、適度に内容が飛んでいてその間隙を視聴者が想像するようになっているのも上手いところ。これはこの作品の良エピソードに共通するところだね。


ただ、少し気になったのは冒頭の不登校児のエピソードに関して、自分があの不登校児だったらあれで納得できたか、という部分。ディテールを追い過ぎないこの作品で、最初に元生徒による矢的先生への思慕を見せるのにディテールを追わなければ説得力を持たせられない部分で、上手くいってなかった気がする。「地球を支える」から「勇気」への流れがもう一歩に思えたし、「クラスを代表して迎えにきました」って生徒の物言いにも引っかかるものがあった。自分があの不登校児童だったら、それはやらされてるんじゃないのか?って思う。
もう一つ気になった部分としては、「仰げば尊し」はあざといなぁ、歌無しでBGMだけだったら気にならなかったのになぁ、って思ったんだけど、これはむしろあそこの当事者の気持ちになったら歌いたいよねw


怪獣の意外な使い方にしても上手くて、生徒達と矢的猛を再会させたいという気持ちに溢れた作品だった。80という作品への心残りっていうものを代弁する形なんだろうなぁ。