のらみみ 第8話「ビッグ・キッチン」

本当にこの作品凄いなぁ。キャラだから抽象性も高くなって意味性を広く持てるようになってるというのもあるけど、これまでのどの話ともまた趣向の違うリアリティに寄り添った話で、刺さり方がこれまでにない感じ。誰も悪くないんだよねぇ、ちょっと求められたことを頑張っただけで。いやいや、リアリティもシリアス度も抽象度も自由自在だな、この作品。
まぁ、ただ気になる点としては、結局、妻が家庭の母たることですべてが丸く収まる、とも見える構図があること。確かに専業主婦システムは完成されたシステムではあるものの、現代にはそぐわない、っていうか実現不能な訳で、ちょっと安易に肯定し過ぎかな、とも。こうなるとやっぱり完全共働きっていうのは無理なのかなぁ、と思わされてしまう。この家は夫が家にいて都合のいいキャラ(現実では姑なんかで置き換えるのが実際かな)もいて、都合が良いことこの上ないけど、どちらも無い家庭、っていうか子供作る物理的・精神的な余裕の無い夫婦は多い訳だからねぇ。