ロミオ×ジュリエット 第18話「継承〜我こそは〜」

おおまかな筋自体は面白いと思えるんだけど、細部に気になるところがごっちゃり。


まず、モンタギュー家に関係なく一人のロミオとして、って部分。いやいや、これはモンタギュー家だからできたことでしょ。高い地位にいる人間が低い地位の人間の目線に立って行動したから、求心力を持ったわけで。そこらへんはき違えてるのが、こいつらが現政権を打倒して君主になって大丈夫?って思ってしまうところ。
あと、赤い旋風登場から侵攻に至る流れにおける論理の不明瞭さ。まず、ジュリエットが赤い旋風になる意味が、(ジュリエットは何やら精神的なこと言っているけど)その時点でよくわからないし、その後、反政府の象徴的存在であった赤い旋風の求心力をキャピレット勢力に加味する、という実効果がわかるのだけど、そうするとそこに至らせるための展開の不自然さを感じずにいられない。別に、その効果をジュリエットが意識してそうしたとしても、そこに医者先生の件での葛藤を抱くとかのフォローがあれば問題は無かったと思うんだけどなぁ。
この作品、とにかくジュリエットを(ロミオも)純粋に保とうとし過ぎる意図が強すぎて、展開にもキャラクターの変遷にも無理が生じてる感じ。中盤からの面白く無さの立役者の一つだな、これは。


最後に、いきなり「市民革命」に展開が一足飛びしてしまった点。これまでの状況のどこに革命の芽があったのかっていうのもあるし、そもそも今までそんな要素がこの作品で語られたか?何だか、ロミオの集落(新しき村?)もあわせると、昔懐かしい社会主義だか共産主義の匂いがぷんぷんするんだが・・・