メガネっ娘居酒屋「委員長」@ロフトプラスワン、その2

昨日の続き。一応予告通りにできたぞw


第二部ははいぼく、伊藤、野尻、桜坂、西川がまず登場。眼鏡の過去と題して、現在に至るまでの眼鏡状況を語ろうということで、パンフにも載せられたはいぼくお得意のデータをスクリーンに映す。いつものコミケカタログのサークルカットの眼鏡率年次グラフと、そのグラフで大きな変化の見られる95年周辺の状況と21世紀初頭の状況。こういうのを見てると、ロフトプラスワンの眼鏡イベントにきたなぁという実感が湧くなぁw
コミケのサークル参加者はあくまで感度の良い人たちであって、このグラフは当時の世の中の半歩先を行っているものであると前置きつつ、まず95年の状況から。現実世界での「999.9」ブランドのスタートが現在の眼鏡デザインの主流を作り上げたということをまず取り上げつつ、意外と重要事項であったのは『ときメモ』のPS版発売。複数ヒロインの一人が眼鏡キャラであることの確立にそう根本的に関わったわけではないが、PSが一人勝ちの状況を呈するにつれて、PSにギャルゲーの流れが出来てギャルゲーが一般化することになる、ひいては複数ヒロインの一人に眼鏡キャラを固定する、その源流を作ったという点で重要であるという見解が壇上の誰か(桜坂?)から出て、むしろこの事例を挙げたはいぼくを感心させていた。
そして95年の最後を飾る出来事として『屈折リーべ』の連載開始が挙げられ、それならばと当時の担当編集氏を楽屋から呼び出すと、編集氏に先んじてレイちゃんが浴衣に着替えて再登場、満場の喝采、着席。眼鏡の聖典『屈折リーべ』連載当時の話としては、別に何かあったわけでもなく、当時の少年キャプテンは何でもありで眼鏡を題材とすることに違和感無かったとのこと。その一方で「変態ラブコメ」のアオリが入ってたことに突っ込みがw 結局のところ評判は良く、連載が全5回から7回へと単行本化を見据えた変更が行われたりもしたということだが、単行本化が別の出版社にて21世紀を待たなければならなかったことに関しては何やらあったとのこと(^^;
次は21世紀初頭の眼鏡状況に関して。グラフでの増加傾向が2001年から停滞してる件について、まずパロディ系で眼鏡が弱く、ピンポイントで人気な眼鏡キャラが出ても過去の人気キャラ、例えばはづき@おジャ魔女ほどの勢いは無い、そのかわりオリジナルで眼鏡は増えてるとのこと。80年代の眼鏡暗黒時代でもサークルカットに眼鏡を書き続けたサークル(客席にいるw)とかに触れつつ、96,7年から眼鏡島が成立し今では各ジャンルで眼鏡島ができるなど、眼鏡の一般化を確認。ジャンル「眼鏡」を目指せ!とかいうヨタ話へ発展し、客席のコミケの偉い人に伺いを立ててみたりw
はいぼくはここまでの話を受けて、21世紀の現状を「世間のブレイクとコミケの停滞」と表現。この一般化に至る大きな激動の年が2001年であったとして、それまでネット上などで待望であった『屈折リーべ』の単行本化等数々の事例を挙げ、それ以前にはここまでの出来事の連続はなかったと思いを巡らす。前年の眼鏡の特記事項は、『終末の過ごし方』『R.O.D』西川御大の『フェチスナッチャー』程度とするも、小説畑の面々からは、『R.O.D』はスーパーダッシュ文庫の立ち上げの目玉で、メディアミックスの垂直立ち上げ作品であり、これだけの大プロジェクトが成立するのはやはりこの時期だからこそだったのではないか、という指摘が。眼鏡アンソロジーの成立に困難さが無くなったことなど、やはり2001年前後が眼鏡にとって激動の年であったことは確実であった、という一同の結論。最終的に、これからもしくは既に現在、眼鏡に過去にあったようなマイナスイメージの無い、眼鏡を普通とする新しい眼鏡世代が生まれているのではないか、というまとめで第二部は終了。


休憩時間に、「眼鏡酒」がメニューとして提供されるというアナウンスが・・・小野寺浩二妄想戦士ヤマモト』(のおまけ漫画)にあったまさにアレ!眼鏡は持ち帰り可能。ただし、新品で委員長の使用済みとかではない。残念w
ということで頼まなかった(ぉ ・・・そりゃ可愛い子が一瞬でもかけてくれればさ・・・ねぇ?


そして第三部。過去現在ときて今度は未来がテーマということで、SFの未来に描かれる眼鏡について話しはじめる。まずアニメ化目前の野尻の『ロケットガール』。この中の、はいぼくが衝撃を受けた記述「眼鏡はかけていない」が、世界中彼女だけが眼鏡をかけていないか、彼女が眼鏡をかけてるのが当たり前であるかのようであることに関して、野尻は彼女に眼鏡をかけさせようか逡巡した痕跡であると証言w(そこで壇上で野尻だけが「眼鏡はかけてない」状態なことが指摘される)そのまま、『ロケットガール』のアニメ資料やこれまでの作品のイラスト等をスクリーンに映し出しながら、『ふわふわ』の内容に触れ、眼鏡へのこだわりが語られる。
ここで、水野レイ、軍属ナース姿で登場。衣装は西川の私物で、西川が手縫いもしたという一品だとか!「ここにいる奴はみんな病気だ!」の声もw
SFの眼鏡ということで、ガンダムの眼鏡キャラをテム・レイ、シムス、カムランと列挙していく中、はいぼくがミリィ・チルダーをやたら強く押すので何かと思ったら、はいぼくが実は水谷優子ファンであることが明かされるw
SF眼鏡に関しての野尻としての結論は、技術が進み近視が克服されたとしても、文化として眼鏡をかける、眼鏡は滅びないというもの。また、はいぼくからアイザック・アシモフの言葉、「眼鏡を取って美人になるのはあり得ない」というものが紹介される。眼鏡は知性の対価の象徴であるという。ここで、SF・科学技術と眼鏡は対立しないという結論が出た感じ。
そのままはいぼくが続けたのは、『ハルヒ』の長門への不満。眼鏡が無くなることに説明が無いと大いに語るが、それに対して桜坂は、作者の谷川は読者層の平均的な好みをきっちりと見極めている人だから、その谷川に対しての眼鏡好きからの圧力が足りなかったのではないかと概況分析。また野尻は、あれは「キョンに対する行為の表現」として機能しており、長門が別の表現方法を知れば眼鏡は返ってくる、と内容を分析。やはり、同業者の分析は鋭い。その一方ではいぼくは、長門オンリーのイラスト執筆に際して「眼鏡じゃないと描きません!」と言った話を披露し、同人誌での長門の眼鏡をかけてる率が10%であったことをことさらに嘆いていたw
この後、児玉の経験からの眼内レンズと眼鏡の併用について話や、観客から急遽提供された『ぱにぽに』単行本限定版のおまけ本内の「グラスティ」ネタで盛り上がりつつ、はいぼくから無茶振りを繰り返されていた桜坂による「内面を写す眼鏡」という締めで第三部終了。


その後、出演者提供のプレゼント抽選があって(メニュー注文で抽選券がもらえるシステム・・・我が4枚の抽選券は全て外れ)、エンディング。
水野からの呼ばれ方に関して西川から「女性は誰でもクン付けで」との発言。伊藤から(?)「教祖も意外と病んでいる」、児玉から「一番病んでるから教祖」発言がw
水野からは「眼鏡で自信を持った」というけなげな発言。彼女は実に素晴らしい(人造だが)眼鏡っ娘であることよ!
水玉は、先に触れた『まりんとメラン』や「ほんつな」(http://www.hontsuna.com/pages/search/taiwa/taiwa01/)のキャラクターデザインに関して、自身を「眼鏡を描かせたい女」と表現。児玉から「眼鏡指名ですね!」の声。また、水玉からは西川の「俺が眼鏡だ!」発言を暴露。「俺の生き方自体が眼鏡だ」とのことなのだが、やはり意味不明だw その西川教祖からは最後に「それぞれの眼鏡道を歩んで下さい」というメッセージ。脇から「俺が眼鏡で、眼鏡が俺で」なんて声もw
「皆さんに眼鏡があらんことを」との言葉とともに終了。


益子が眼鏡ドレッサー賞に関わる話や、はいぼくが「鼻」を鍵に時東にはまり、桜坂もそれに共感した話など、ちょこちょこ抜けがあるけど、一応これでレポート完了。足りない部分は確実にあるので(第三部は特に)、ほかの人のリポートや、オフィシャル(http://www7a.biglobe.ne.jp/~meganekko/)、はいぼく氏の回想を参照されたし。


今回も面白かったなぁ。ちょっと物足りなく感じるのは、以前の「私立眼鏡学園」がオールナイトイベントだったことも大きいかな。積極的に論議する論客にちょっと欠けたのもあるし、ビジョメガネに関しては益子のオンステージになって議論という方向に行かなかったのもある。それでも今回初登場の水玉の存在感の大きさもあるし、小説家の面々も終盤の慣れ方を見ると今後が楽しみという感があった。何より、この場が色々あっても消えたり大きく変質せずに、存続し続けていることが嬉しい。
個人的にロフトプラスワンを仕切る、未だに名前を知らないお姉さんのメガネっ娘ぶりがかなり良かったのが印象的。いやぁ、ちょっとやせてかな〜り可愛くなられていてねぇ・・・w
個人的には出演者より観客の方の変質がちょっと気になった。眼鏡に執拗な愛着を持つ者の社会的に追いつめられている危機感、みたいなものはもう無くなってしまったのかなぁ、と。眼鏡への愛着をネタにすることに慣れ切ってしまって、そんなネタをファッションのように脱ぎ着できるような人々に感じた。俺のまわりにいた人間だけかもしれないけどね。以上、愚痴終わり。


次回の開催も既に予定されてるそうなので、非常に楽しみ。できれば、また長〜くぐだぐだやれるようなイベントをお願いしたい!