機動戦士ZガンダムII-恋人たち-

見てきたど〜!悪臭と空腹に耐えつつ!
一日なので千円、なのに入り八割程であんまり混んでないのは午後一発目だからだと信じたい!


以下ネタばれ必至!


まぁ、まず気になる新旧作画なんだけど、Iは2回見たからだろうけど気にならなくなったんだけど、IIは前半にやたら気になった。特にニューホンコン。
スチール写真を見てカミーユとフォウのキスシーンを旧作画でやってることに喜んだものだが、実際の戦闘シーンとなるとワンカットワンカット新旧作画が入れ替わり落ち着かない。緊迫感の強いシーンでワンカットの長さが短くなってるのもあって、作画のレベルの差が印象を連続させ辛い。むしろ香港到着前の方が気にならなかったんだよなぁ・・・
でも後半となるとかなり気にならなくなるのは、富野マジックと新作画の割合増の効果なんだろう。


構成としては言われてる通り、Iに比べてわかりやすくなってたと思う。ニューホンコン到着まではちょっと混乱したが、それ以降はかなり連続性のある一本道で、宇宙へ向かってからも色々挟みつつも月面上エピソードを連続させることで、TVシリーズでは連続性に欠けるところを上手く繋げていた。TVシリーズでは以降さらに連続性が無くなっていってしまうのが、次のIIIでは何とかなってるんじゃないかと期待!
結局、原作からの改変とかあまり気にならず一つの流れとして楽しめた。過去にTV版を見たことがある人は予習しないで、過去のあやふやな記憶をかかえて見に行った方が確実に楽しめる作品だと思う。俺はかなり最初にTV版との比較は放棄した。・・・とは言っても、明確に死んだとされていないロベルトはどうしたんだろう?とは思ってしまうのだけどw
あと、宣伝ではフォウを大いに押してはいるのだが、これはあくまでも前半部、全体の1/3でしかなく、後半の多くはサラによっている印象が強い。特にTV版に比べてフォウのことをウジウジ引きずってないので、フォウが後に引かないんだよなぁ。加えてサラは新作画・新規シーン多いもんだから印象強いんだよねぇ。
それにしても、あの描かれ方だとフォウはほぼ死んだと言っていいんじゃないか?とすると「ダカールの日」とかかなりいらなくなるわけで、とするとカミーユの再降下以降のシャアの演説・ベルトーチカのTV中継車・アジスアベバアムロのディジェ・フォウの入浴シーンw辺りは全部無くなったりする?その方がすっきりするっちゃするが。富野監督は演説いらないみたいな話もしてたしね。
あと監督のインタビューの通り、人間関係の部分に新作画が結構入ってたのは面白かったなぁ。ベルトーチカ着艦のやりとりとか、ベン・ウッダーの部下とか、エウーゴ艦隊内のミーティングは恋愛ネタが絡むし、レコアとクワトロは導線が明らかになってる。いちいちMSとパイロットを観察するハマーンの無気味さとか。


何かと話題の声優面だけど、今回うだうだ言われてたキャスティングはかなり正解だと思う。特に池脇千鶴
ちょっと演技に難有りなところは所々あるんだけど、基本は普通の女の子なのにいっつも緊張して努力してシロッコの徒になろうとしてる感じ、これがぴったり。今の水谷優子だと、努力してなろうとしてるのでなくもうなっちゃってる、女の子の部分、は捨て切ってる感じになって無理だろうと思う。ここら辺は想像してた通り(よりちょっと上)。
渦中のゆかなだけど、あえて見なかったという証言にもある通り、違うものになってる。前と同じものを求めると違うが、これは作品全体としてのバランスはこれもありだと思う。TV版のフォウの余裕みたいなものが減って、より直接的感情的直感的に動く人物として感じた。これはむしろ展開の早い劇場版において、感情を余所にすればいきなり過ぎる行動をとるフォウに相性が良かったんじゃないかと思える。あと、TV版だとスードリでの行動は献身みたいに見えるんだけど、今回、むしろ男っぽく、尽くすのではなく同等の立場でカミーユのことを思ってるようなニュアンスが出て、その違いが面白い。
溶け込みまくってたのが浅川悠で、最初は再キャスト変更があったんじゃないかと思わせられるほど、全く違和感なく、「浅川悠」を強く感じなかった。Iの時は「浅川悠合ってるなぁ」だったのが、IIでは出演シーンが終わってから「あれ、今のシーン浅川悠出てたはずだよね?」となったのだw声優ファン的には寂しいんだけど、一つの作品として声優の声が突出して聞こえてしまうのはマイナスなはずなので、むしろ喜ばしい。
マウアーの林真里花も結構浅川に近い。もともと突出した声色というのではないが、色気をしっかり出しつつ目立ち過ぎてない。すぐ死んだけど(^^;
んで、心苦しいがどうにも辛かったのが新井里美なんだよねぇ・・・。ところどころ良い演技はしてるんだけど、どうも普段抜けてる感じを受けてしまう。旧キャストと声が似てるだけに余計に。本人も声質も嫌いじゃないのになぁ・・・
あと、ステファニー・ルオに夏樹リオって驚いた。それと新作画のせいで妙にステファニーが色っぽく見えてしょうがないw・・・しかも浅川と共演だぜ!?
あともう一つ、大川透のアポリーがカッコ良すぎw


しかしまぁ、面白かった。新作画はTV版で不満だった、角々しくて顔の長っ細いZの描かれ方が改められて、丸みのある描かれ方になったのに加えて、ポージングの格好良さも嬉しかったし、サラが可愛らしく描かれることで、本来の女の子らしさを意識しやすくなったし、諸々良し。全体的にはつなぎだから明確なまとまりは薄いのだが、最終戦へ至る各陣容がきっちり整えられて、さぁこれから!という期待感を強烈に抱かされる内容で、なかなかの満足感。実にIIIが待ち遠しい・・・


唯一のつっこみというか謎なんだが、「Zの鼓動」にあたるシーンでベースキャリアに運ばれてきてるはずのウェイブライダーが単独で上空から突っ込んでくるカットがあるんだけど、そのあと右から再度登場した際にはベースキャリア付き。なぜ?そんなに取り外し簡単に出来るものなの?


思いつき追記
まさか1stの映像使ってくるとは思わなかった。
銀色ドレス歌いたくなった