交響詩篇エウレカセブン

しょっぱなからかっこいいねぇ。専門用語はさっぱりだが見りゃ分かる格好良さだよねぇ。
そもそもミサイルの群れをサーフィンでかわし続けるビジュアルが斬新さ。サーフィンっても完全に三次元空間なわけだから、これ自体が新しいしねぇ。もちろん三次元空間であることをきっちり生かしたアニメになってるし。
キャラクターもいちいち魅力的だしねぇ。藤原啓治ホランドとか、青野武のじいさんとか。吉田健一、良い仕事!
それに三瓶さん上手くなったよなぁ〜。名塚さんて昔からあんま変わんないけど、三瓶さんは随分聞きやすくなったしキャラクターとして違和感無いよなぁ。


テンポが良くて内容も濃くて、いちいち目が離せないし非常に好印象だったんだけど、微妙に違和感があった。
この違和感が何か考えると、戦闘・戦争とスポーツがかなり重なりあっているということへの違和感だった。ここらへんGガンダムもそうなんだが、Gガンに比べてエウレカは非常に世界のディティールが細かくリアルで命の奪い合いがシビアに見えてしまうし、そもそも戦争の代替としてのオリンピックを下敷きにしてたGガンは別のリアリティがあった。
サーフィンという国家の威信と関係なく個人の中での楽しみや技術の追求が目標のスポーツが、そのまま命の奪い合いになってしまっている。戦闘が追求すべき楽しみであることとして肯定されてしまうかもしれない、とさえ思うのだ。そこに俺の違和感がある。
サーファーの自由さを彼等の基調にしたいというのは分かるのだけど、敵もそうだしね。
とりあえず主人公がその世界に本格的に飛び込んでからどう描かれるか、戦争というものへのアプローチを見ていきたい。


内容的に印象に残ってること。
劇中の文字使用が日本国内の感覚でできてることに驚愕。ま、朝だから子供に分かりやすいようにってのと、外国語や架空の言語では消えてしまう日本人にしかわからない生活感みたいなものを出したかったんだろうと思うけど。でも、どこかシュールなメタフィクショナルな感じがしてしまうんだよなぁ。
レントンが最低、最低と繰り返す情景がどこまでも当たり前な光景でくだらない不満であること。笑いもしたが、そういうものなのかもとも思った。自分は小さな快楽でごまかしているだけかも、とも。面白いなぁ。